Chrysoberyl(クリソベリル) 「金緑石」
    硬度が高く、透明で美しいものは宝石として使用される。十九世紀、英国で大流行した。色は黄
   色、帯緑黄色、帯黄緑色、緑色、褐色などがある。
    この鉱物の変種としては、アレキサンドライトとキャッツ・アイがあるが、キャッツ・アイは元々
   効果の事を指す。しかし、外から見ただけではその効果の場所は判らないので、原石に油や蜂蜜を
   かけて光に当てるとその場所が見えるという。筋がはっきり見えるものほど良質とされている。質
   が良いとされているのはスリランカ産のものだ。
    ギリシア語の黄金を意味する言葉が語源。
    「悪魔の目」から身を守る石、「霊力を高める石」として様々な地域で用いられてきた。また、
   邪眼(↑)や呪文には毒を以って毒を制すような護る力がある。危険が迫ると警告を出すと言われ
   ている。
    再生と発展を促し、長寿、精神的恋愛を与え、精神と肉体を統合・一体化させ、自己の描いている
   理想に近いものにするよう導く力があるとされている。
    十二星座では山羊座に関係がある。   

  Grossularite(グロッシュラーライト) 「灰ばん柘榴石」     語源はラテン語の「西洋スグリ」から。シベリアのビリュイ川産の淡緑色のガーネットが西洋ス    グリの一種に似ていることから命名された。     色は無色、黄色、黄金色、緑色、ピンク色、赤色、橙色、褐色、灰色、黒色や、これらが複雑に    混ざり合った色合いなどがある。     産業分野では研磨剤に用いられる。     ヘッソナイト(シナモンストーン)、ツァボライト、トランスバール翡翠、サロストライト、ロー    ゼライトがこの鉱物の仲間に入る。     古くから様々な地域で「身を守り、優れた治療力を持つ石」として崇められた。古代ギリシア・ロ    ーマではカメオ、インタリオなどを作り、宝飾品として使用したと言われている。     決断力・実行力を養い、肉体と精神、感情のバランスを保つ働きがあるとされている。
  Kunzite(クンツァイト)     透明で紫やピンク色をしたリチア輝石。マンガンを包有物としているのでこのような色になる。    100℃〜250℃で熱すると色が薄くなり、放射線処理すると緑色になるが、時間が経つと元に戻る。    また、マンガン含有量が多いと色が濃くなる。が、あまりに量が多いと不透明になってしまい、価    値が下がってしまう。     アメリカのカリフォルニア州で最初に発見されたので、カリフォルニア・アイリスという別称を    持つ。     無限の愛、自然の恵み、純化された存在を表す。純粋さを貫き、肉体と精神、感情のバランスを    保って安定させ、様々なものを浄化する力があるとされています。   
  Copal(コーパル)
  Coral(コーラル) 「珊瑚」
  Gold(ゴールド) 「金」     人類が最初に用いた金属とされている。七千年前のエジプトでは既に使用されていた。その他、    BC7世紀には金貨が作られたという記録が残っており、またBC4世紀には金を求めて旅する人々が    存在していた。     とても軟らかく、簡単に加工でき、殆ど錆びないが王水にしか溶解しない。熱や電気を伝え易い。    携帯電話には一台につき0.2gの金が使用されている。     他の鉱物と結合して出てくる事が殆ど。純粋な形で出てくる場合は稀であり、その場合は「自然    金」と呼ぶ。砂金と山金の二種類があり、砂金の方が純度が高い。     太陽と火を表し、天国を意味する。青金石(瑠璃)の反対物。錬金術では最も高貴な金属として    全要素を必要とするといわれている(『沈黙の書』において、金は石と戦って負けているが)。ま    た完成された仕事や究極の英知を意味する。錬金術師は金(神の霊)と銀(人間の霊)との混合液    (aurum potabile)を売るが、これは万能薬で、媚薬でもある。     王を象徴し、豊饒、小麦の種を表す。女神フレイアの涙とされる。金鉱脈は生命の木の根である    と言われている。ニーベルンゲンの黄金は衰退する豊饒を表すことから、不運をもたらす財宝を意    味する。     富、豊かさ、不朽不滅を表し、純化を意味する。怪我をした人のお守りとされることもある。     エジプトでは黄金の家や部屋は、死と再生の世界を表す。ファラオの仮面は純金で作られ、永遠    なる存在とされ、現世から隔離された。     古代では太陽が地球の周りを回りつつ、地球の周りに金を紡いだので、地球は太陽と同様、神聖    で魔力を持ち、不滅とする考えがあった。     心臓、血、愛を表すので、「地中の太陽」は金のことを指し、「人間の中の太陽」は心臓を指す。     霊的な教化を表し、獲得しがたく、隠された宝物である知恵を指す。     黒(罪と贖い)、白(赦免と無実)、赤(崇高と困難)の上に位置する(第四番目の)霊的栄光。     自然と超自然とを媒介する物と考えられている。     紋章学において、卓越、知性、尊敬、美徳、威厳を表し、トパーズに関連がある。他に高貴、精    神の高揚、寛大を表す。     キリスト教では神の霊、信仰の勝利の栄光、愛、マグスが贈った天国の食物、マリアの髪の色を    意味する。     「金を埋める事」はホメロス時代から無実の人を犯罪者に仕立てる罠。「金と銀の混合」は肌と    血液を表す。     民間伝承で喪服に黄金を使用してはならないのは、生命力(黄金の輝き)の消失を表すためとい    われている。     古代七金属の一つで、心身のバランスを保ってパワーアップし、優れた浄化力であらゆるものを    純粋にする事ができるという。     金の色彩変化をここに示す。 
  Copper(コッパー) 「銅」     色は独特な赤銅色で、新しい切り口は淡紅色だが、空気中にさらしておくと、酸化して(錆びて)    深い褐色に変わる。     人類の暮らしに役立てられた最初の金属で、青銅時代には錫との合金である青銅に加工された。    道具、武器、工芸品などが作られた。     1083℃で液化、2570℃で気化する。結晶になるもの、自然銅は少ない。熱及び電気の電導性に    優れており、かつ安価。展性、延性共に富んでいる為、金工用材料として重要視されている。電    線、温水・冷水のパイプ、殺虫剤、殺菌剤の成分、顔料に使用されている。     自然銅は稀な為、銅鉱石から抽出される。     亜鉛との合金を真鍮という。また、この鉱物は着色成分がある。     既にBC8000年には銅は用いられたとされている。BC5000年には、ビーズやピンなどの装飾品に    用いられていた。     金銭、庶民の金属を意味する。        この鉱物が主に東地中海のキプロス(キュプロス)島でふんだんに採れたので、キプロス島産    の金属が語源となっている。アフロディーテがキプロスと関連するので、銅はアフロディーテ、    金星と結びついた。また、ケレスに関連するともされている。     ルキアノスの『真説世界史』では、銅は月では一番ありふれた金属とされている。     その色から、秋、結実、腐敗を意味する。     民間伝承では、腕や脚に銅線を巻きつけると性病の予防になるとされている。     発展性のある考え方になり、行動力を高める働きと倦怠感や無気力感を取り除く力があると言    われている。    
  Corundum(コランダム) 「鋼玉石」     酸化アルミニウムが結晶化したものを言う。色は赤、青、黄、緑、ピンクがかったオレンジな    ど、実に様々。特にクロム混入によって赤くなったものをルビー、チタンや鉄が混入して青色に    なったものをサファイアと言う。それ以外の色ものは鉱物学上ではコランダムと言うが、宝石名    としてはサファイアを使う。不純物を全く含まないものは無色サファイアまたはロイコサファイ    アと呼ばれる。産出は極めて稀。     不純なコランダムとマグネタイト(磁鉄鉱)の混合物をエメリー(Emery)と言う。モース硬度    が9なので、傷をつけられるのはダイアモンドだけである。その硬度故、研磨剤や時計、精密機    械のベアリングに利用されている。     クルンツムというタミル語から、ルビーを意味するサンスクリット語が語源となっている。     古くから様々な国で色々な使われ方、呼ばれ方をされた。鉱物中のサファイアとルビーが同じ    成分だと判ったのは1783年の事であり、名称がコランダムと統一されたのはそれから十五年後の    ことだそうだ。     持つ人を穏やかで優しい気持ちにし、探求心を旺盛にし何事にも興味を持って対処できるよう    導く力があると言われている。    
  Sardonyx(サードオニクス) 「赤縞瑪瑙」     瑪瑙の赤色と他色(主に白色)の帯が交互に重なり、平行となって縞目を表しているものを指    す。         この鉱物の用途は広く、宝飾品はもとより、各種の彫刻材料、各種のベアリング、印材などに    用いられている。     かつてトルコの西部、小アジアにあったリュディア王国の首都・サルディスで質の良い物が採    れたことに由来している。     サード、サードニクスとも言われるが、サードオニクスが一般的。他にヒルデガルドの『自    然学(フシュカ)』やアルベルトゥスの『鉱物学』ではサルドニュクスと呼ばれ、各々「人間の    五感に力を与える」、「無節制を遠ざけ、人間を貞節にし、慎み深くさせる」と記述されている。      旧約聖書の『出エジプト記』には「ユダヤの高僧の胸当てにこの石をつけた」とある。     夫婦の幸福、結婚運、愛を象徴し、温かな家庭に囲まれながらも個性的な生き方が出来、夫婦    和合ををもたらす力があるとされている。
Serpentine(サーペンチン) 「蛇紋石」     カンラン石を含むカンラン岩が地表に上昇する時に、多量の水分などと反応して出来たもの。    軟らかく、加工し易く、磨くと光沢が出るため、彫刻や花瓶に加工された。現在では製錬する    為の溶剤、肥料、ケンチクザイ材料などにも利用されている。     表面の模様が蛇の皮に似ていることから命名された。色は黒色、緑色、黄緑色、暗緑色、褐    色、白色、帯褐緑色、帯黄緑色などがある。     玉葱の皮のように剥がれるものが多い。実は蛇紋石は鉱物名ではなく、グループ名なので一    定の結晶構造を持っていない。以下の鉱物が主に含まれる。     カンラン石、蛇紋鉱石物類(アンチゴライト、クリソタイル、リザーダイト)、クロム鉄鉱、    含クロムスピネル、磁鉄鉱、水滑石。     古代の墳墓からこの鉱物で作られた護符が沢山発見されている。     古代アフリカ人はビーズとして用い、古代ローマ人は旅行の安全を守る石として、アメリカ    先住民は危険から身を守る石として使用してきた。     肉体と魂を統合し、高ぶった感情を鎮める働きがあるとされている。他には集中力、洞察力    を高めて、霊力を目覚めさせる力があると言われ、古くは狂気を癒す力があるとされた。    
  Sapphire(サファイア) 「青玉」     酸化アルミニウム鉱物の一つ、コランダムのうち、赤色を除いた全ての色のものを指すが、    一般的には青色のものが馴染みがある。名称はラテン語またはギリシア語の「青色」に由来す    る。     WWT以前まで、時計、家庭用メーター、電気計器の部品に使用されていた。最近は人工サ    ファイアに取って代わられている。硬くて熱に強く、電気を通さず、紫外線・赤外線をよく通す    ので、高温溶鉱炉、ボールペン、レンズ、CDを読み取るレーザーに使用されている。     多色性で、美しい青をした天然物は滅多に見つからない。熱を加えることによって色調整を    する事が出来る。そのように色調整をされた物もサファイアとして売られている。     インドのカシミール地方は最も美しいものが採れる(値段も高い)。その他スリランカ、ミ    ャンマーのマンダレーの北、モゴクでも質の良いものが採れる。     九月の誕生石で、占星術では乙女座あるいは天秤座を表し、土星を支配する。ユダヤの大司    教の胸当てに付ける宝石の一つ。     『出エジプト記』では、モーセによって主の足元の敷石はサファイアである事が目撃され、    『トビト』では新しいエルサレムの門はサファイアとエメラルドで作られると語られている。     ソロモンの(封)印とモーセの律法の二枚の石板はサファイアで出来ていると信じられてい    た。また、キリスト教では貞節を守るもので、聖母マリアのエンブレム、枢機卿が身につけて    いる石とされている。     紋章学において、敬虔と誠実を表す。宝石で紋章図を説明する時は、紺(青)を指す。     古代ペルシアでは、大地はサファイアで出来ており、空の青さはサファイアの光が作り出し    たものとされていた。       インドでは、インドラ・ニーラ(インドラの青)はサファイアのことを指した。     一説によると、古代にサファイアと呼ばれていたものはラピス・ラズリであり、今日サファ    イアと呼ばれているものとは異なるものと言われている。尚、現在のサファイアに当たるもの    は、プリニウスの『博物誌』でヒアキントゥス、またはアルベルトゥスの『鉱物書』でサフィ    ルスと呼ばれるものだと言われている。     良心、神聖な瞑想、希望、純粋さを表す。送り主が浮気をすると青白く変化する(しばしば    バラードに歌われていた)とも、不貞を働くと光沢が失われるとも言われている。     霊魂を鎮めて憎悪の感情を和らげ、持ち主を邪悪なものから守る働きがあると言われている。    他に、若気や勇みの気持ちを鎮め、若さと勇気を持続させるとある。     星彩効果のあるスターサファイアに見られる三本の光の筋は、「信頼、希望、運命」を表し    ている。 
  Sulphur(サルファー) 「硫黄」
  Sunstone(サンストーン)  「日長石」     アベンチュリン・フェルドスパー、オリゴグレース、灰曹長石の別称を持つ。その中でも赤系    統の色をし、きらきらとしたインクルージョンを持つものをサンストーン又はヘリオライトと呼    ぶ。それは赤や橙、緑(自然銅や赤鉄鉱)の平枝結晶(極薄いフレーク状)のインクルージョン    を含む事によって得られる。     オリゴグレースはギリシア語の「少ない割れ目」に由来する。     日本では三宅島に産出する。オレゴン州の州石でもある。     色は無色、橙色、黄色、緑色、赤、茶色がある。     古くから太陽の力を宿す石として珍重され、古代ギリシアにおいて太陽神の象徴として崇めら    れ、お守りとしたり、また毒を中和させる目的で皿や杯に使用された。その他インドではお祝い    の儀式に、カナダでも儀式の道具として使われてきた。     伝統的に、慈悲深い神々、巡り合わせや幸運に繋がり持ち、霊的に汚染されたものに対し、強    い保護力を発揮するとされている。また、生きる希望を与え、生存本能を刺激し、あらゆる行動    の勝利者になるよう導く力があると言われている。     宝石詞は恋のチャンス。五行だと土気に該当する。
  Jadeite(ジェダイト) 「翡翠輝石、硬玉」
  Jet(ジェット) 「黒玉」
  Citrine(シトリン) 「黄水晶」
  Gypsum(ジプサム) 「石膏」
  Jasper(ジャスパー) 「碧玉」
  Japanese law twin quartz(ジャパニーズ・ロー・ツイン・クォーツ) 「日本式双晶」
  Zircon(ジルコン) 「風信子石」
  Silver(シルバー) 「自然銀」
  Cinnabar(シンナバー) 「辰砂」
  Sugilite(スギライト) 「杉石」
  Suaurolite(スタウロライト) 「十字石」
  Spinel(スピネル) 「尖晶石」
  Sphene(スフェーン) 「楔石」
  Spessartite(スペサルタイト) 「満ばん柘榴石」
  Smoky quartz(スモーキー・クォーツ) 「煙水晶」
  Sagenitic quartz(セージニティック・クォーツ) 「針入り水晶」